ベッドの基礎知識

ボンネルコイルマットレスとポケットコイルマットレスの違い

ベッドで寝る人は必ず使う物がありますが、それはマットレスです。今ではベッドで寝る人が多く、同時にマットレスも使っているという人が大半ではないかと思います。そんなマットレスですが構造的な違いの話になりますが、主に2種類のマットレスが作られています。

そのマットレスというのはボンネルコイルとポケットコイルになります。現在マットレスとして世に出回っている物の大半がこの2種類のマットレスです。当然ですがこの2種類のマットレスには構造的な、そして使い心地においても違いがあります。今回の記事ではそんなボンネルコイル、それからポケットコイルの2種類のマットレスの違いについての記事にしたいと思います。

ボンネルコイルマットレスについて

まず最初にボンネルコイルのマットレスについての説明から始めたいと思います。ボンネルコイルのマットレスは、マットレス内部のスプリングがそれぞれ連結されており、体重を面で支えるという構造を採用しています(「Uの字」に沈むので、肩や尻に荷重が掛かります)。スプリングが連結されている事で耐久性を高める事に一役買っており、長期的に使う事が可能です。

そんなボンネルコイルタイプのマットレスの寝心地ですが、比較的硬めで特に男性や腰痛などの持病を持っている人に使われている傾向にあります。先述した「体を面で支える」事で腰~尻にかけての沈み込みが少なく、寝返りがしやすいのが特徴です。構造上の問題から腰に負担が掛かるために腰痛持ちの人には厳しいという見方ができるのは確かですが、寝返りがしやすい事と硬めの質感が、かえって腰痛持ちの人に向いているのです。

ポケットコイルマットレスについて

先ほどのボンネルコイルタイプのマットレスに続いて、次にポケットコイルタイプのマットレスについての説明になります。ポケットコイルのマットレスはマットレス内部のスプリング1つ1つが袋に包んで独立性を持たせた構造となっています。ボンネルコイルタイプとは違って体を面ではなく点で体重を支えている事から、スプリング1つ1つに掛かる負担が偏りやすい傾向にあります。そのためボンネルコイルタイプと比較すると、ポケットコイルタイプのマットレスは耐久性に劣っているので長期的に使うのには向いていないマットレスと言えます。

その代わり体の形状にあった沈み方をしてくれるので、自分にあった寝心地を実現しやすいマットレスでもあります。それから点で体を支えている構造なので尻や肩の沈み込みが大きく、反面腰や足などへの沈み込みは少ないという特徴があります。立っている状態に限りなく近いので体の負担は少ないのですが、柔らかい質感なので部分的に沈み込みが発生しやすいため、寝返りがしにくい人も多いと思います。

ボンネルコイルとポケットコイルのマットレスの違いについて

先ほどまではボンネルコイルとポケットコイルのマットレスについて、それぞれ説明させて頂きました。今度は2つのマットレスの異なる点、違いについて書かせて頂きます。

構造面での違い

名前が異なるというのはもちろん、ボンネルコイルタイプ・ポケットコイルタイプの両方のマットレスは構造面の違いがあるというのは既にそれぞれのマットレスの項目で説明したのでお分かり頂けると思います。ではおさらいとして構造面の違いについてですが、まずボンネルコイルタイプはスプリングが連結されている、ポケットコイルタイプはスプリング1つ1つが袋に入れられて独立しているという感じです。

体の支え方も異なる

ボンネルコイルタイプが「体を面で支える」のに対して、ポケットコイルタイプは「体を点で支える」という違いがあります。面と点のどちらで体を支えているのかという違いではありますが、これが質感と寝心地に大きく影響しています。

ボンネルコイルの方は質感が硬めで、ポケットコイルの質感は柔らかいといった違いがあります(他にもボンネルコイルタイプの方が寝返りしやすく、ポケットコイルタイプは寝返りしにくいという違いもあります)。

向き不向きも異なる

ボンネルコイルタイプ・ポケットコイルタイプのいずれも構造上の違いがあるのはもちろん、質感や寝心地も異なるため、当然2つの内どのマットレスが良いのかというのは人によって異なってくる事は言うまでもありません。まず最初のボンネルコイルタイプのマットレスですが、これは先述した通り硬めの質感のマットレスが好みの人、それから腰痛持ちの人にオススメしたいマットレスです。

ポケットコイルのマットレスは柔らかめの質感が好きな人にオススメなのはもちろんですが、1台のベッドを2人で使うという場合には特にオススメしたいと思います。というのもポケットコイルのマットレスは相手が寝返りをうつ時に生じる振動や揺れが伝わりにくいからです。これがボンネルコイルタイプのベッドの場合では振動や揺れがダイレクトに伝わってしまいやすいので、睡眠の阻害になってしまう場合も結構多いのです。柔らかめの質感が好きな人、それからベッド1台を2人で使う人以外では、体の軽い人にも向いているマットレスと言えます。

通気性の違いがある

マットレスを快適に使えるかどうかという意味では通気性が良いかどうかというのも重要なポイントになります(通気性が良いと、ダニやカビが生えにくいので)。別な言い方をすると空気の通り道があるかないか、という事になります。結論としては、ボンネルコイルの方が通気性は良いです。

ポケットコイルのマットレスはスプリング1つ1つが布に包まれている構造なので、どうしても通気性がボンネルコイルタイプと比べて良くありません。なのでポケットコイルタイプのマットレスを購入したいという方は特にカビ対策は必須と言えるでしょう。

耐久性の違いがある

ここまでの時点でいくつかの違いについて書かせて頂きましたが、2つのマットレスは耐久性にも違いがあります。既に書かせて頂きましたがボンネルコイルタイプのマットレスの方が耐久性は高いです。

逆にポケットコイルタイプのマットレスは耐久性が低く、特に値段的に安めの物は壊れやすい傾向にあります(なのでポケットコイルを購入予定の方は値段が高めの物にするのが賢明と言えます)。値段が安いからといって寝心地が悪いとは一概には言えないかもしれませんが、耐久性の観点から言えばオススメしにくいというのは確かです(値段的には2~3万円くらいがオススメ出来ます)。

ちなみに耐久性に違いがあるとは書きましたが、ボンネルコイルかポケットコイルのいずれのマットレスも最終的にはヘタってしまい、新しいマットレスの購入を余儀なくされます(あくまでもいずれは、ですが)。なのでマットレスの表裏を定期的に変える(大体3~4か月ごとに)といった感じで、使い方を工夫する必要はどのマットレスにもあります(ポケットコイルタイプのは特にそうですね)。

最後に

今回の「ボンネルコイルとポケットコイルの違い」の記事は如何でしたか?名前も違えば構造、それから使い心地の部分でも違いがあるというのがお分かり頂けたのではないかと思います。

個人的には2つのマットレスには違いがあるとはいえ、どちらか一方が良いか悪いかという点に関しては使う人の好みなどがあるので「どっちが良いか悪いかは断言できない」というのが正直な所です。

関連記事

  1. 赤ちゃんと一緒に寝るベッド

  2. 長さが短いショート丈ベッド

    長さが短いショート丈のベッドを知りましょう!

  3. ロールパッケージ仕様のマットレスが進化している

  4. 枕(まくら)に拘る

  5. 新生活を始めるにあたりベッドはいかがでしょう

  6. 長く使えるベッドの選び方

  7. ベッドで使うシーツについて

  8. フランスベッド

    フランスベッド製のベッドはどうなのか?

新着記事

長く使えるベッドの選び方

ベッドを購入したら頻繁に買い替えるという人はあまりいないと思います。もちろん購入直後に商品に何らかの…

ベッドを通販で購入する場合の注意点

ベッドをこれから購入する、もしくは新しく買い替える予定の方は直接専門店で、あるいはネットの通販サイト…

ラグジュアリー感あふれるベッド

ラグジュアリー、近年になって聞かれるようになった言葉だと思いますが、皆さんはどうでしょうか。いわゆる…

ベッドやマットレスは何年くらい使えるのか

所有しているベッドやマットレス、「別の物が欲しくなった」という理由が出来ない限りは出来るだけ長いこと…

羽毛布団はどのくらい使えるのか

ベッド関連のアイテムはベッド本体に布団や枕など、その他寝具も含めて期間は異なる場合が多々ありますが、…

ベッドの長さはどれくらいなのか

大中小と、ベッドには様々なサイズがあるというのは皆さんご存知の事と思います。サイズというのは大きさ、…

おすすめ記事

ロフトベッドを検討する

スペースを有効利用!ロフトベッドを検討する

ロフトベッドを検討するベッドにも様々な形態の物がありますが、その中でもロフトベッドというのは特殊…

冬に使いたい寝具について

夏の非常に暑い時期が過ぎ、いよいよ夕方~明け方まで涼しさを感じるという秋に突入した感があり、これまで…

ベッドで使用するシーツ類の整理

ベッド本体の上にはマットレスを置きますよね?ですがマットレスを置いてそのまま寝るという事は衛生面から…

一人暮らしのためのベッド

高校を卒業して大学や専門学校に進学するという方、就職して社会人としてこれから働くという人の中には一人…

グリーンのベッド

ベッドにグリーンカラーを取り入れましょう!

ベッドにはたくさんの種類があるというのは承知のことと思いますが、その中にはグリーンベッドというのもあ…

搬入経路に注意する

ベッド本体やマットレスなど、ベッド関連の大きな物はというのは購入してから使い始めるに至るまでに、いく…

ベッドのカラー選び

  1. 安らかな眠りを誘うベッドのカラー
  2. ウォルナット調のベッド
  3. 白いベッドを選ぶ
  4. ウォルナットのベッドを選ぶ

ベッドのサイズ選び

  1. ベッドのサイズを選ぶ
  2. セミシングルベッドを検討する
  3. 連結できるベッド

ベッドの基礎知識

マットレスを湿気・カビから守るには

マットレスはご使用の環境によって異なったりもしますが、基本的には外的要因からの悪影響から守ってあげな…

圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスはどうなのか

近年マットレスの仕様も実に豊富になってきているのは間違いないと思います。構造だけで言ってもボンネル・…

ソファーベッドについて

ソファーベッドってどうなんでしょう?

ソファーベッドはどうなのか?ソファーベッドの利用の仕方についてソファーベッドについて知っています…

中古ベッドのメリットとデメリット

中古のベッドを買うメリットとデメリット

中古ベッドのメリットとデメリットって?中古ベッドについて中古ベッドを購入したり、使ったことはあり…

冬に使いたい寝具について

夏の非常に暑い時期が過ぎ、いよいよ夕方~明け方まで涼しさを感じるという秋に突入した感があり、これまで…

  1. マットレスベッドとは?脚付きマットレスとは??
  2. 長さの短いスモールサイズのベッド
  3. シングルベッドを購入する前に知ってほしいこと
  4. グリーンのベッド

1人用のベッド選び

狭い部屋でも楽しめるベッド

狭い部屋にベッドを置いて寝る人はたくさんいると思いますが、部屋の狭さゆえに色々と制約があるのではない…

一人暮らしでベッドを使う

一人暮らしでベッドを使う!

一人暮らしで使うと便利なベッドって?ベッドのおすすめこれから一人暮らしを始めようと思っている皆さ…

一人暮らしのためのベッド

高校を卒業して大学や専門学校に進学するという方、就職して社会人としてこれから働くという人の中には一人…

ベッドのサイズ

ベッドの基本!ベッドのサイズを知りましょう

ベッドのサイズって?どんなサイズがあるのか。メリットやデメリットは?ベッドのサイズはどんな種類が…

セミシングルベッドを検討する

シングルより狭いセミシングルベッドを検討しよう!

大人1人用として使われることが前提となっているベッドとして、シングルベッドというのがあります。…

家族用のベッド選び

ファミリー・家族で使うベッドについて

家族(ファミリー)が寝る際にはどの様に寝るのか、例えばベッドを使うのか布団を使うなど、家庭によってそ…

ダブルベッドを選ぶ

ダブルベッドってどんなサイズなの?

ダブルベッドって何人用なの?ダブルベッドの大きさと用途ダブルベッドを使ったことはありますか。シン…

クイーンベッドを検討する

広さが魅力!ダブルより広いクイーンベッド

ベッドのサイズにも色々とありますが、その中にはクイーンというサイズのベッドがあります。クイー…

子供と3人で使用するベッド

子供と3人、別な言い方をすれば3人家族になります。結婚して子供が生まれて、めでたく3人家族となるわけ…

赤ちゃんと一緒に寝るベッド

子供が生まれるとしばらくの間、赤ちゃんと一緒に添い寝する親御さんは結構いると思います。しばらくの期間…

PAGE TOP