近年マットレスの仕様も実に豊富になってきているのは間違いないと思います。構造だけで言ってもボンネル・ポケットコイル・低反発ウレタン・高機能コイル・エアトリップなどがありますし、質感も硬いのから柔らかい物まで実にさまざまといっても過言ではありません。
そんな数ある中でも少し変わった、及び知らないという人も結構いると思われるマットレスに、「圧縮ロールパッケージ仕様のマットレス」が挙げられます。数あるマットレスの中でもあまり知られていないという印象がある故に、「実際のところはどうなのか」と感じている人も決して少なくはないでしょう。今回の記事ではそんな圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスについて紹介させて頂きます。
圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスとは?
では本題の「圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスとは何か?」について、簡単な説明をさせて頂きたいと思います。圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスとは、圧縮ロールパッケージ(または圧縮ロール梱包(こんぽう))されたコイルのマットレスの事です。
簡単に言えばコンパクトになったマットレスですね。
「マットレスをコンパクトにしているなんて考えられない」と思われる方もいるかもしれませんが、そんなコンパクトになっているマットレスはあるんです。なぜかと言いますと、後述する理由がそのコンパクトさを実現しているのです。
その理由ですが名前にもある圧縮ロールパッケージというのがボンネルコイル、あるいはポケットコイルの構造になっているマットレスを製造している工場で真空圧縮しているので、従来の原寸大のマットレスとは異なり厚みを思いきり抑える事を実現しています。そのためコンパクトになっていて持ち運びが便利なので、搬入の際に通路の幅や高さなどを気にする必要がないという、非常に大きいメリットを持っているのです。
梱包されている状態では圧縮されていますが、梱包を解くと・・・・
このマットレスの凄い所は梱包された状態では圧縮されているためにコンパクトになっています。ところがこの梱包を解いた際に商品によって時間は異なりますが、梱包を解いたその日の内には通常のマットレスの状態にまで戻るので、その日の夜にシーツを敷いて寝る事が可能です。圧縮された状態から元の状態に復元というのは、何だか冷凍した食べ物を解凍させているのと非常に似ていると私は思います。
圧縮された状態から元の状態に復元するまでの様子についてはYouTubeで「マットレス 圧縮ロールパッケージ」とググって頂ければ、いくつかの製造メーカーがその動画を投稿しているので参考にしてみるのも良いと思います。
耐久性や使い心地は大丈夫なのか
圧縮されてコンパクトにされた状態で手元に届くという事で、中には「使い心地や耐久性についてはどうなのか」と疑問に思う人もいると思います。圧縮された状態というのはまるで布団みたいになっていますからマットレスとして機能するか、あるいは丈夫なのかという疑問が浮かんでくるのは自然な事だと私自身もそう思います(ある種の抵抗感ということでしょうか)。
答えとしては「耐久性や使い心地には一切の問題はない」と言っても過言ではないくらいに無問題です。通常のマットレスと同じ使い心地で使う事が出来ますし、耐久性に関しても問題はありません。要は通常のマットレスとは圧縮した状態で梱包されているという以外の違いはないので、使い心地や耐久性を心配する必要はないという事です。
サイズについて
ベッド本体がそうである様に、マットレスにもシングルからクイーンといった感じで小さいものから大きいものまで様々なサイズがあります。そこで気になるのが先ほどの「耐久性や使い心地」と同じくサイズの種類になると思います。
サイズに関しては先ほども述べたシングル~クイーンまでのサイズが用意されているブランドがほとんどです。そのため圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスにおいてもご自身のベッドのサイズと同じサイズの商品を選ぶ事が可能です。
メリットについて
先ほどまで圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスの特徴的な部分を書かせて頂きましたが、今度はメリットとデメリットについて触れたいと思います。
まず最初にメリットの方から説明したいと思います。
- 搬入が行いやすい
- 費用を安くする事が出来る
- 衛生的な問題を心配する必要がない
- エコである
これについては実は既に述べている事ではありますが、圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスは搬入が行いやすいというのが最も挙げられやすいメリットと言えます。通常のマットレスとは違って原寸大ではなく、今回の記事でも何度か同じ言葉を使っていますが「圧縮されてから梱包されている」ので手軽に寝室まで搬入できます。
搬入できると書きましたが、それよりもこのタイプのマットレスでは「持ち運びが出来る」という方が表現的には良いかもしれないですね。もっと言えば通常のマットレスのそれとは違って、前もって玄関から寝室まで運ぶことを考えて前もって通路や玄関、そしてドアの幅や高さを調べておく必要が無いというのも嬉しい話ではないかと思います(そのため1人暮らしの方でも安心できます)。
通常のマットレスみたいに輸送コストが掛からないので通常のマットレスと比べて輸送に掛かるコストを下げる事が出来るのもメリットの1つです。これは圧縮ロールパッケージ仕様ならではのコンパクトさによって、簡単に運びやすいという事が最もな理由として考えられます。
コストを下げる事が出来るというのは、費用を安く出来るという事ですから、お財布の中が寂しくなり辛いとも言えますね。
人によりけりではありますが、衛生面的な問題を心配する人も中にはいると思います。ですが圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスに衛生面の問題を心配する必要はありません。製造している工場でパッキング(包装)されていますから、商品が手元に届くまでに外気に触れることが一切無いからです(なので衛生面もバッチリなのです)。
これは主に製造側にとってのメリットになりますが、「エコである」というのもメリットの1つになります。コンパクトなので輸送量自体を増やす(通常のマットレスの3倍!)事ができ、逆に国内外の輸送回数を減らす事が出来るのです。
特に輸送回数が減らせるというのは、輸送に必要な燃料を減らせるので世界的問題の1つでもあるCO2削減にも繋がるので、これが「エコである」の最もたる理由になります。
デメリットについて
先ほどはメリットについてでしたが、今度は逆にデメリットの方を挙げたいと思います。
- 再圧縮が不可能
- 粗悪品もあったりする
圧縮されて梱包された状態で手元に届く圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスですが、一度復元してしまうと再圧縮ができません。再圧縮ができないので、もしも別のマットレスに買い替えたいとなった際には通常のマットレスと同じ方法で処分しないといけないのです。
基本的に粗悪品が多いというわけではもちろんありませんが、安い商品では稀にあったりするので要注意です。粗悪品を購入しないためには値段の安い高い問わずにブランドはもちろん商品の品質のクオリティについても事前の確認は必須と言えます。
最後に
今回の「圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスはどうなのか」の記事は如何でしたか?
再圧縮ができない、及び粗悪品があったりするというデメリットもありますが、通常のマットレスの事やメリット(コンパクトで持ち運びやすい・エコである・コストを安くできる)の事を考えると無問題に等しいと考えます。よって「圧縮ロールパッケージ仕様のマットレスは問題なし」と言わせて頂きます。