ベッドの基礎知識

ロールパッケージ仕様のマットレスが進化している

マットレスといえば、一昔前は厚みがあって購入した後の搬入作業が難しかったり、また使い込んでヘタってしまった後に買い替えるのが難しいという問題に悩まされたという人も多いと思います。そのマットレス1つとってもボンネル・ポケットコイルといった感じで内部構造の違いがあったりと、マットレスも多種多様になってきた感があります。それもこれも敷布団を敷いて寝るという昔ながらのスタイルではなく、ベッド本体にマットレスを置いて寝るというスタイルが一般化したからに他ないと言っても決して過言ではないでしょう。

そんな近年のマットレス事情ですが、最近ではロールパッケージ仕様のマットレスというのも話題になっています。この後詳しく説明したいと思いますがそのロールパッケージ仕様のマットレス、通常のマットレスと比べて搬入作業が簡単などのメリットがあります。
最近では技術的にも色々と進化しているのです。今回の記事はそんなロールパッケージ仕様のマットレスに焦点を当てたいと思います。

ロールパッケージ仕様について

ロールパッケージ仕様のマットレスがどう進化しているのかについての前に、まずロールパッケージ仕様のマットレスとは何か、これについて簡単に説明したいと思います。ロールパッケージ仕様のマットレスは、名前の通りロール状に梱包されているのが特徴のマットレスです。通常のマットレスの事を考えるとロール状に梱包されていると聞けば驚かれる方もいるかもしれませんが、ロールパッケージ仕様のマットレスは梱包前に圧縮作業を行っているために、ロール状に梱包する事を可能としているのです。

また通常のマットレスと同じくボンネルコイルタイプ(体を面で支える柔らかな質感で反発力が弱い)とポケットコイルタイプ(体を面で支える硬質で反発力が強い)の2種類の構造の商品があります。

ロール状に梱包されている故のメリットがある

ロールパッケージ仕様のマットレスは、そのロール状に梱包されているという仕様故のメリットがあります。何がメリットなのかといいますと、梱包されている状態での話ではありますが、自宅玄関から寝室までの搬入作業が通常のマットレスとは比べ物にならないくらいに楽であるという点です。通常のマットレスは圧縮されていないので、当然体積が大きくて重量もありますから搬入作業が難しくあります(搬入経路に十分な高さと広さがないと尚更難しくなってしまいます)。

その点ロールパッケージ仕様のマットレスに分があると言って良いでしょう。寝室まで運び搬入作業が終了したら、梱包を解いて元の状態に復元するのを待つだけですから、この「搬入作業が楽で終えたら元の状態に戻すだけ」という点だけでいえばロールパッケージ仕様のマットレス以上に優れたマットレスは無いと思います。

デメリットもある

搬入作業が楽というメリットがロールパッケージ仕様のマットレス最大の魅力なのは確かですが、残念ながらデメリットもあるのです。というのも一度元の状態に復元してしまうと再度梱包されている状態に戻す事が不可能という点です。つまりロール状に戻せないという事です。再圧縮できないために通常のマットレスと同じく、結局は処分する際に手間が掛かってしまいます。

もっとも半永久的に使い続けていくという場合には問題はないと思う人もいるかもしれませんが、万一にヘタってしまった時には使っていく事は出来ませんからね(別のマットレスを購入する必要があるので)。

ロールパッケージ仕様のマットレスの進化について

ロールパッケージ仕様のマットレスについての説明を終えたところで、いよいよ今回の記事の本題でもある「ロールパッケージ仕様のマットレスの進化」についての説明に移らせて頂きます。ロールパッケージ仕様のマットレスの進化、それは「寝心地を追求した」という事ではないかと思います。

誕生した当初は「圧縮しロール状に梱包されている」という点で大きな注目を集めたのは確かだと思います。先述した通りロール状に梱包されコンパクトになっているため通常のマットレスと比べて搬入作業が楽という点で誕生時は革新的だったはずですからね。実際に圧縮技術が使われたマットレスは他には無かったはずですから間違いないでしょう。

とはいえ寝心地についてはどうだったのでしょうか。ロールパッケージ仕様であるが故に寝心地の部分ではまだまだ及第点だったと思うのです。つまり購入~使用開始直前の段階では「搬入作業が楽」などメリットに感じるほどの魅力があったものの、使用開始直後においては「寝る事は出来るだけ」という感じで、快適な睡眠を行えるという段階には及ばなかったのではないかと思うのです。圧縮技術には優れていても、マットレス本来の用途でもある寝心地については当初は犠牲にせざる負えなかったという事ですね。とはいえそれはロールパッケージ仕様のマットレスの誕生時の話で、今ではその寝心地について大幅に改善された商品が販売されています。

寝心地改善という名の進化について

寝心地改善という名の進化、これは商品によって異なります。とはいえ共通しているのは内部構造やマットレスの材質に拘っているという所ではないかと思います。ボンネルコイル・ポケットコイルのいずれの構造でもそれは同じと考えられます。

ここから先は、とあるマットレスを元に説明させて頂く部分が多くなりますが、どうかご了承願います様お願い致します。構造について例を挙げると「理想的な寝姿勢」を追求するという目的で、体圧分散型の重視・横揺れしにくいという2点に拘りを持つマットレスがあるのです。まず「体圧分散型の重視」についてですが、これは「バランス良く体を支えて寝ている状態でもリラックスさせる」というこれを目的としています。構造的な話になりますがギッシリとマットレス内部に詰まっているコイルが独立して動いているために実現可能になっており、体の凸凹に合わせてフィットしているのです。

「横揺れしにくい構造」についてですが、これはコイル内部のスプリングにその秘密があります。というのもスプリング1つ1つが不織布(ふしょくふ)という繊維を折らずに絡み合わせたシート状みたいな布で作られた袋に包まれている事によって、荷重のかかっている部分のみ沈み込むので、横揺れしにくくなっているのです。

構造も大事ではありますが、材質についても説明しないといけませんね。材質については内部の構造と共に重要な要素になってくるのですが、クオリティの高い商品に関してはゴムみたいに伸縮性に優れている物が使われています。例えばニット生地とかがその代表的存在になります。ニット生地はセーターなどの衣類にも使われる事の多い素材ですが、先述した通り伸縮性に優れているために引っ張っても切れにくく、伸びやすい素材として知られています。

ロールパッケージ仕様かどうかに関わらず、どんなマットレスでも伸縮性に優れているかどうかというのも良いマットレスかどうか判断する基準になっているので、ニット生地が素材として採用されている物は多くが高品質と思って良いです。

最後に

今回の「ロールパッケージ仕様のマットレスが進化している」については如何でしたか?
ロールパッケージ仕様のマットレスは誕生してから現在に至るまで着実に進化している様に思います。今後もその進化に目が離せません。

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