布団などの寝具の原料として使われている生地(素材)には、いくつかの種類があります。その様々ある生地ごとに特徴があるというのはもちろんですが、寝心地が違ってくるというのも言えます。生地によって寝心地が異なるという事は、自分好みの寝具を選ぶ上ではしっかりと吟味しないといけないという事でもありますし、上手い事選ばなければ自分好みの物を選べないという事も考えられるのです。
「寝心地なんて我慢すれば良いではないか」と言う人もいるかもしれませんが、でも可能であれば自分にとって使い心地の良い寝具を選びたいですよね?寝具1つとっても生地の違いで寝心地が変わるというのは奥が深い話ではありますが、今回は「寝具はどんな生地が心地よいのか」と題し、自分好みの寝具探しにおいて参考にして頂ければと思います。
寝具に使われている生地は様々である
まず最初に言わせて頂きたいのがこの「寝具に使われている素材は様々」という事であります。いくつかの種類があるという事と、それぞれの素材の違いと自身の好みも相まって、同じ寝具1つとっても寝心地的に良いと感じるか否かというのは評価が分かれてしまう所ではないでしょうか。
では今からその寝具に使われている生地の種類について簡単に説明したいと思います。
- 寝具に使われている生地:麻(りねん)
- 寝具に使われている生地:綿(コットン)
- 寝具に使われている生地:ポリエステル
- 寝具に使われている生地:シルク
- 寝具に使われている生地:リヨセル
- 寝具に使われている生地:テンセル
麻を原料にした繊維は吸放湿性や熱伝導性が高いという特徴を持っています。よって寝ている際に温まった体から不要な熱を吸収する効果を期待出来るのです。
麻という素材に関しては、人によっては「ゴワゴワしているのではないか」というイメージが定着しているみたいですが、決してそうではないという事を言わせて頂きます。感触的にはシャリッとした感はありますが、柔らかみがあるので安心して使う事が出来ます(耐久性にも優れているため洗濯を定期的に行うのにもオススメ出来ます)。
綿を原料にしている寝具は主にシーツですが、そのシーツには大きく分けて2種類あります。1つ目はガーゼシーツで、2つ目はパイルシーツになります。
まずガーゼシーツですが吸放湿性や通気性に優れているため、汗を鳩首するレスポンスが良い他に、熱がこもりにくいという利点があります。後述するシルクみたいな滑らかな感触が無いのは欠点となってしまいますが、使い方次第では肌に馴染みやすいため、その滑らかな感触が無いという欠点を補う事も可能です。もっと言えば先ほどの麻(リネン)よりも快適に使う事が出来るかもしれません。
2つ目のパイルシーツはタオル仕上げの生地になっているのが特徴です。そのためタオルの肌触りにプラスして、吸水性に優れているので汗を吸収してくれます。商品によってはマットレスまで汗が届かないという大変優れた物もあるので、しっかりとした物を吟味するのがベターです。
ポリエステルといえばギターやベースなど弦楽器類などの塗料に使われたりしているので、音楽関係に詳しい人だとピンと来やすいと思いますが、寝具にも使われているのです。そのポリエステルにもマイクロファイバーと吸質発熱タイプの2種類に分類されます。
1つ目はマイクロファイバー、2つ目は吸湿発熱フランネルタイプで、3つ目がポリエステル防水シーツです。
1つ目のマイクロファイバーですが、これは繊維が大変細かく繊細なのが特徴です。繊細な分、触り心地が柔らかく、保温性に優れているのが魅力的です。ただしホコリが溜まりやすいというデメリットがあるので、誇りに対するアレルギーを持っていたり喘息などの病気を患っている人にはオススメ出来ないのでそこは要注意です。
2つ目の吸湿発熱フランネルタイプは名前の通り吸湿発熱の機能を備えており、特に冬場などに寒がり故に体調を崩しやすい人にはオススメ出来ます。寒がりな人にオススメ出来る反面、肌のうるおいを奪って乾燥させてしまうというデメリットがあるので、乾燥肌の人は使わないのがベターですね。
3つ目のポリエステル防水シーツですが、ダニはもちろん液体もマットレスに通さないというマットレスにとって優しい生地です。ダニ対策を行うのに効果的なのは言うまでもないとは思いますが、水やジュースなどをこぼした時にもマットレスに浸透する事がないというもポリエステル防水シーツのメリットです。
衛生面を重視したいという方には特にオススメしたいですね。
シルクというのは「シルクの様な手触り~」みたいな感じで聞き覚えのある人も結構多いと思います。今回紹介する生地の中では高級品とされており、その分シルクが使われた寝具は値段が高めだったりもします。肌のほぼ同じ感触で肌への刺激が少ない事から使い心地が良いと感じている人が多いです(ただし感触が肌にペタッとくっ付く感じなので、その点は好みが分かれる所ではあります)。
ただ高級品として扱われているが故に価格的に入手しづらい場合があるというのと、生地そのものの耐久性が劣ってしまうという点がデメリットであります。手入れ方法についても、例えば洗濯する場合は手洗いでなければいけないといった感じでキメの細かい手入れを行わないといけないので、注意が必要です。
リヨセルは柔らかい質感と適度な光沢感とが相まって、シルクに似た繊維なのが特徴です。原料はユーカリという植物でコアラが食べる事で知られており、そのユーカリを溶かして寝具の生地用としての繊維を作っています。
メリットとしては湿気に対しての耐性があり、湿気によっての縮みが大変少なく、余分な湿気を吸い取る吸湿性に優れているという所が挙げられます。繊維自体の強度も高く弾力性もあるので、長期的に使う事が出来るのもメリットの1つですね。
デメリットについては生地が擦(こす)れてしまった時に毛羽立ってしまうのというのが挙げられます。吸湿性が高いメリットがあるのは確かですが、特に湿度の高い状態で生地が擦れた時は1番ダメージを受けやすくなってしまうので、手入れが難しく面倒に感じてしまう人もいると思います。洗濯を行う際には脱水し過ぎてしまったり、洗う時間が長すぎてしまった場合は生地を傷めてしまう恐れがあるので注意が必要です(脱水し過ぎず、かつ洗濯時間も短く、が1番ですね)。
名前こそ違いますが、上記のリヨセルと同じ特性を持った材質なので、その特性については上記のリヨセルを参考にして頂ければと思います。
寝具に使われている生地ではどれが良いのかについて
先ほどの生地の種類の紹介を踏まえた上で、寝具に使われている生地はどれが一番良いのかについての説明をしたいと思いますが、ハッキリ言ってしまうと「どれが1番良いか」について断言する事は出来ません。どの生地も感触的に柔らかめで肌に優しいという共通点はあるど、他の特徴(メリットやデメリット)では微妙に異なったりする場合もあり、特にデメリットを受け入れられるか受け入れられなかったりで人によってオススメ出来る物とそうでないのがあるからです。
なので今回の記事のタイトルにもある「寝具はどの生地が心地よいのか」については、今回紹介した生地1つ1つをチェックして頂き、自分に合った生地で作られた寝具を購入するのが賢明ではないかと思います。
最後に
今回の「寝具はどんな生地が心地よいのか」は如何でしたか?
今回の記事が自分にピッタリの寝具探しの参考になれば幸いです。